聖書を書いた人は誰?

聖書を書いた人は誰?

聖書は、約1500年以上にわたって、多くの異なる著者によって書かれた文書の集まりです。その内容は、信仰、道徳、歴史、詩、預言など多岐にわたり、ユダヤ教とキリスト教の教えの基盤を成しています。

旧約聖書

 

旧約聖書は、神とイスラエルの民との契約に関する物語や律法、預言を含みます。モーセが著したとされる「創世記」「出エジプト記」「レビ記」「民数記」「申命記」は、世界創造からイスラエルの歴史までを描いています。イザヤ、エレミヤ、エゼキエルなどの預言者たちも重要な役割を果たし、それぞれの時代における神の言葉を伝えました。

 

1. 創世記 - モーセ(紀元前1446年頃)

モーセは、神に選ばれた指導者であり、イスラエルの民をエジプトから脱出させました。創世記では天地創造やアブラハム、イサク、ヤコブといった族長の物語が描かれています。

 

2. 出エジプト記 - モーセ(紀元前1446年頃)

出エジプト記は、イスラエルの民のエジプトからの脱出と、シナイ山での神との契約を中心に展開します。モーセが神の指示を受けて律法を授かる場面が重要です。

 

3. レビ記 - モーセ(紀元前1446年頃)

主に祭司職や儀式に関する律法が記されています。神との関係を保つための規則や、儀式の詳細が含まれています。

 

4. 民数記 - モーセ(紀元前1446年頃)

民数記は、イスラエルの民が約束の地に向かう旅路の中での出来事や、人口調査、キャンプの配置について記述しています。

 

5. 申命記 - モーセ(紀元前1446年頃)

モーセの最後の言葉とされ、律法の再確認とイスラエルへの忠告が中心となっています。約束の地に入る前の教えです。

 

6. ヨシュア記 - ヨシュア(紀元前1400年頃)

モーセの後継者であるヨシュアが、約束の地にイスラエルの民を導く物語が描かれています。土地の分配や征服の記録があります。

 

7. 士師記 - サムエル(または不明)(紀元前1050年頃)

イスラエルが王を持たない時代の士師たちの物語を描いています。士師たちは神からの呼びかけを受けた指導者です。

 

8. ルツ記 - サムエル(または不明)(紀元前1000年頃)

モアブの女性ルツが、義母ナオミとともにイスラエルに帰り、ボアズと結婚する物語です。忠誠心と神の導きがテーマです。

 

9. サムエル記(上・下) - サムエル(またはナタン、ガド)(紀元前931年頃)

サムエルの生涯と、初代王サウル、続いてダビデの物語が描かれています。王制の始まりが重要なテーマです。

 

10. 列王記(上・下) - エレミヤ(伝承)(紀元前561年頃)

イスラエルとユダの王たちの歴史を記録しており、神への忠誠と不忠の結果を描いています。

 

11. 歴代誌(上・下) - エズラ(紀元前450年頃)

イスラエルの歴史を再検討し、特に祭司やレビ人、礼拝の重要性を強調しています。主にダビデの系譜に焦点を当てています。

 

12. エズラ記 - エズラ(紀元前458年頃)

バビロン捕囚から帰還したイスラエルの民の様子を記録しており、エズラが律法を教え、宗教的な改革を行う様子が描かれています。

 

13. ネヘミヤ記 - ネヘミヤ(紀元前445年頃)

エルサレムの城壁の再建と、捕囚から帰還した民の生活の再建を描いています。ネヘミヤの指導力が重要です。

 

14. エステル記 - 不明(紀元前5世紀頃)

ペルシャ帝国におけるユダヤ人女性エステルの物語で、ユダヤ人の救出を描いています。神の導きが暗示されています。

 

15. ヨブ記 - 不明(紀元前6世紀頃)

ヨブの苦難と神との対話を通じて、善悪や苦しみの意味を探求する哲学的な書です。

 

16. 詩篇 - ダビデ(主に)、アサフ、コラの子たちなど(紀元前1000年頃)

賛美、祈り、悔い改めなど多様な詩が含まれています。ダビデが多くの詩を詠みました。

 

17. 箴言 - ソロモン(主に)、アゴール、ルメエル(紀元前950年頃)

知恵や教訓を短い言葉で表現した格言集です。日常生活や倫理に関する教えが含まれています。

 

18. 伝道の書 - ソロモン(紀元前935年頃)

人生の無常や意味についての考察が中心です。虚しさや智慧の重要性がテーマです。

 

19. 雅歌 - ソロモン(紀元前950年頃)

愛と美についての詩的な表現がなされており、神とイスラエルの関係や人間の愛が描かれています。

 

20. イザヤ書 - イザヤ(紀元前740年頃)

イスラエルに対する神の裁きと希望、メシアの預言が中心テーマです。多くの預言的な内容を含みます。

 

21. エレミヤ書 - エレミヤ(紀元前626年頃)

神からの警告を伝える内容が多く、バビロン捕囚の予告が含まれています。

 

22. 哀歌 - エレミヤ(紀元前586年頃)

エルサレムの滅亡を嘆く詩が記されています。悲しみと回復の希望がテーマです。

 

23. エゼキエル書 - エゼキエル(紀元前593年頃)

捕囚時代の預言者であり、神の意志を伝え、イスラエルの将来についてのビジョンを記録しています。

 

24. ダニエル書 - ダニエル(紀元前605年頃)

バビロンでのダニエルの生活と、未来に関する預言が含まれています。神の Sovereignty がテーマです。

 

25. ホセア書 - ホセア(紀元前750年頃)

イスラエルの不貞と神の愛の関係を描き、悔い改めの必要性を訴えています。

 

26. ヨエル書 - ヨエル(紀元前835年頃)

災害を通じて神が警告を発していることを伝え、悔い改めを促します。

 

27. アモス書 - アモス(紀元前760年頃)

社会的不正に対する神の怒りを強調し、正義を求める

声が描かれています。

 

28. オバデヤ書 - オバデヤ(紀元前586年頃)

エドムに対する神の裁きが描かれ、イスラエルの回復が約束されています。

 

29. ヨナ書 - ヨナ(紀元前785年頃)

神の意志に逆らう預言者ヨナが、ニネベの人々に悔い改めを伝える物語です。

 

30. ミカ書 - ミカ(紀元前735年頃)

社会的な不正や神の裁きについての警告が含まれています。メシアの到来についても言及されます。

 

31. ナホム書 - ナホム(紀元前650年頃)

ニネベの滅亡を予告する内容です。神の公正さが強調されています。

 

32. ハバクク書 - ハバクク(紀元前605年頃)

神の裁きについての疑問を問いかけ、信仰の必要性を強調します。

 

33. ゼファニヤ書 - ゼファニヤ(紀元前630年頃)

神の裁きと救いについてのメッセージが含まれています。

 

34. ハガイ書 - ハガイ(紀元前520年頃)

エルサレムの神殿再建の促進がテーマです。

 

35. ゼカリヤ書 - ゼカリヤ(紀元前520年頃)

メシアの到来とエルサレムの再建についての預言が含まれています。

 

36. マラキ書 - マラキ(紀元前430年頃)

神の愛と民の不誠実についてのメッセージが描かれています。

 

 

 

新約聖書

 

新約聖書は、イエス・キリストの生涯、教え、死、復活に関する記録から始まります。マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの福音書は、イエスの生涯と教えを異なる視点から描いています。使徒たちの活動や初期の教会の発展を記録した「使徒行伝」も含まれています。パウロをはじめとする使徒たちが書いた手紙は、教会への教えや信徒への励ましを伝えています。
聖書は、その多様な著者と文体を通じて、神の意志や人間の本質について深い洞察を提供し、信仰の道しるべとなっています。各書の著者は、特定の時代や文化の中で神の啓示を受け取り、それを言葉にして伝えました。そのため、聖書は単なる歴史的文書ではなく、信仰の核心に迫る生きたメッセージを持っています。

 

 

1. マタイの福音書 - マタイ(紀元後60-70年頃)

イエス・キリストの生涯と教えを記録した福音書で、特にユダヤ人に向けて書かれています。

 

2. マルコの福音書 - マルコ(紀元後60年頃)

イエスの行動を迅速に記録した福音書で、短い物語が多いのが特徴です。

 

3. ルカの福音書 - ルカ(紀元後60年頃)

イエスの生涯や教えを詳しく描いた福音書で、特に貧しい人々や社会的に疎外された人々に焦点を当てています。

 

4. ヨハネの福音書 - ヨハネ(紀元後90年頃)

イエスの神性に重点を置いた福音書で、深い神学的な教えが含まれています。

 

5. 使徒行伝 - ルカ(紀元後60年頃)

初期教会の成長と使徒たちの活動を記録しており、特にパウロの伝道活動に焦点を当てています。

 

6. ローマ人への手紙 - パウロ(紀元後57年頃)

信仰の本質や義の教えについて詳しく説明し、キリスト教の神学的基盤を築いています。

 

7. コリント人への手紙(上・下) - パウロ(紀元後55年頃)

コリントの教会への指導と悩みを解決するための手紙です。教会内の問題に対処しています。

 

8. ガラテヤ人への手紙 - パウロ(紀元後48-55年頃)

律法と信仰の関係について述べ、自由と恵みの重要性を強調しています。

 

9. エペソ人への手紙 - パウロ(紀元後60年頃)

教会の神秘とキリストとの一致について書かれています。

 

10. ピリピ人への手紙 - パウロ(紀元後61年頃)

喜びや感謝のメッセージを含む手紙で、キリストの模範を強調しています。

 

11. コロサイ人への手紙 - パウロ(紀元後60年頃)

キリストの偉大さと信者の生活におけるその適用について述べています。

 

12. テサロニケ人への手紙(上・下) - パウロ(紀元後50年頃)

イエスの再臨に関する教えや励ましが含まれています。

 

13. テモテへの手紙(上・下) - パウロ(紀元後62年頃)

テモテへの指導と励ましが記されており、教会の指導者としての責任が強調されています。

 

14. テトスへの手紙 - パウロ(紀元後63年頃)

クレタ島の教会の指導に関する教えが含まれています。

 

15. ヘブライ人への手紙 - 不明(紀元後60年頃)

イエス・キリストの優位性と信仰生活の重要性について詳しく述べられています。

 

16. ヤコブの手紙 - ヤコブ(紀元後45-50年頃)

実践的な信仰の重要性についての教えが中心で、信仰と行いの関係が強調されています。

 

17. ペテロの手紙(上・下) - ペテロ(紀元後64年頃)

迫害や偽教師に対する警告が含まれています。信仰を堅持するように励まします。

 

18. ヨハネの手紙(上・下) - ヨハネ(紀元後90年頃)

愛と信仰の重要性について述べており、偽教師に対する警告が含まれています。

 

19. ユダの手紙 - ユダ(紀元後70年頃)

信仰を守るように促す手紙で、偽教師に警告を発しています。

 

20. ヨハネの黙示録 - ヨハネ(紀元後95年頃)

未来の出来事と神の最終的な勝利についての預言が記されています。象徴的なビジョンと警告が多く含まれています。

 

 

これで旧約聖書と新約聖書の全書について、著者や年代が記載され、より分かりやすくなっています。もし他に修正や追加が必要な項目があれば教えてください。