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目次
1. 十戒とは何か?
2. 十戒が与えられた背景
3. 十戒の聖書本文(出エジプト記20章)
4. 十戒の意味と一つひとつの解説
5. 新約聖書との関係
6. 十戒の歴史的・社会的影響
7. 現代における十戒の意義
十戒(じっかい)とは、旧約聖書の出エジプト記20章および申命記5章に記されている、神がモーセを通してイスラエルの民に与えた\\10の戒め(道徳的命令)\\のことです。これらはイスラエルの民にとって神との契約の中核をなすものであり、ユダヤ教・キリスト教における倫理の根幹でもあります。
イスラエルの民がエジプトで奴隷状態から解放された後、彼らは荒野をさまよい、シナイ山に到着します。そこで神はモーセを山に呼び寄せ、直接御声によって戒めを授けました。
神の臨在は雷、雲、火、ラッパの音とともに現れた(出エジプト記19章)
民は恐れ、モーセだけが山に登った
この戒めは石の板に神の指で刻まれた(出エジプト記31:18)
(※日本語訳は新共同訳に近い形で紹介します)
1. あなたには、わたしのほかにほかの神があってはならない。
2. あなたはいかなる像も造ってはならない。それにひれ伏してはならない。
3. あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない。
4. 安息日を覚えて、これを聖なる日とせよ。
5. あなたの父と母を敬え。
6. 殺してはならない。
7. 姦淫してはならない。
8. 盗んではならない。
9. 隣人に対して偽証してはならない。
10. 隣人の家をむさぼってはならない。
戒め番号 | 内容 | 解説 |
---|---|---|
第1戒 | 他の神を持ってはならない | 神との唯一契約の宣言。偶像崇拝の否定。 |
第2戒 | 偶像を造るな | 目に見える形で神を限定することを禁じる。 |
第3戒 | 神の名をみだりに唱えるな | 神の名(ヤハウェ)を軽々しく扱うなという敬虔さの戒め。 |
第4戒 | 安息日を守れ | 創造と休息を思い起こす日。神と人との契約を思い出す。 |
第5戒 | 父母を敬え | 家族と伝統への敬意。社会秩序の基本。 |
第6戒 | 殺すな | 命の神聖さを保つ。 |
第7戒 | 姦淫するな | 結婚関係の尊重。 |
第8戒 | 盗むな | 他人の所有権を認める。 |
第9戒 | 偽証するな | 裁判や人間関係の正義を守る。 |
第10戒 | むさぼるな | 欲望の内面的統制。行動だけでなく心の状態にも神が注目していることを示す。 |
イエス・キリストは十戒を否定するどころか、さらに深めた形で解釈しました。
マタイ5章での「殺すな → 怒ることも殺人に等しい」「姦淫するな → 見て欲望を抱くことも罪」など
マタイ22:37-40では、十戒を「神への愛(第1〜4戒)」「隣人への愛(第5〜10戒)」という2つの大原則に要約
ローマ13:9では、「隣人を自分のように愛せよ」が十戒の要約であると教えられている
ユダヤ教・キリスト教倫理の基盤
西洋の法律(特にモーゼ法典や自然法思想)に大きな影響を与えた
ヨーロッパやアメリカの法体系・道徳教育にも組み込まれている
現代の「基本的人権」や「市民道徳」の土台と見なされることも多い
現代社会では「法」や「倫理」が多様化する中で、十戒は永続的な道徳基準として評価されています。
自分本位な価値観が支配する時代において、外から与えられた絶対的基準として機能する
宗教的でない人々にも共感されやすい普遍的価値が多く含まれている
教会教育やキリスト教学校での基礎倫理として今も用いられている
モーセの十戒は、単なる古代の宗教的ルールではなく、人間社会の根本に関わる普遍的な原則です。
神と人との関係、人と人との関係、その両方を律する道徳律として、聖書全体の中核を成しています。
キリスト教においては、イエスがこれを心の問題にまで深化させたことにより、十戒は表面的な遵守ではなく、心からの従順と愛*を求める教えへと広がっています。
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