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旧約聖書(旧約)は、ユダヤ教の聖典であり、キリスト教でも「神の言葉」として受け継がれてきた書物群です。「旧約」とは「古い契約」の意で、モーセを通じて神とイスラエルの民の間に結ばれた契約を指します。
📜 構成(ヘブル語聖書の三部構成)
1. 律法(トーラー):創世記、出エジプト記、レビ記、民数記、申命記
2. 預言書(ネビイーム):ヨシュア記、士師記、サムエル記、列王記など
3. 諸書(ケトゥビーム):詩編、箴言、ヨブ記、ダニエル書、歴代誌など
> ✡ ユダヤ教ではこの三部を総称して「タナハ(TaNaK)」と呼びます。
🌍 原始時代〜族長時代(紀元前2000〜1500年頃)
アブラハム、イサク、ヤコブら族長の伝承は口承(口から口への語り)で伝えられました。
📜 モーセと出エジプト(紀元前15世紀〜13世紀)
律法(トーラー)の核である十戒と律法はシナイ山でモーセが神から直接受けたとされます。モーセ自身が書記を通して記録した可能性があります。
> 「モーセはこの律法を書き記して、主の契約の箱を運ぶレビ人に渡した。」
> ー申命記 31:9
🏛 王国時代(紀元前11世紀〜6世紀)
ダビデ王とソロモン王の時代、王国の確立と共に文書が体系化され始めます。ソロモンの神殿建設の頃、祭司・書記官が記録を残しました。
> 「ソロモンには三千の箴言があり、その歌は千五首あった。」
> ー列王記上 4:32
⚔️ 捕囚と帰還(バビロン捕囚〜ペルシア時代)
紀元前586年、バビロンによってエルサレムが陥落し、多くのユダヤ人がバビロンに連行されます。この時期に、離散の中でも信仰を保つため、文書の整備・編纂が本格化しました。
> エズラやネヘミヤはバビロンからの帰還後、律法の朗読と再教育を行います。
> 「彼らは神の律法の書を朗読し、その意味を説明して、人々に理解させた。」
> ーネヘミヤ記 8:8
✍️ マソラ写本(Masoretic Text)
ユダヤ人学者(マソラ学者)が、紀元6~10世紀頃にヘブル語聖書の標準テキストを厳密に写本。母音記号・強調符号・アクセントを付加。
・最古の完全版写本:レニングラード写本(1008年)
・代表的写本:アレッポ写本(10世紀)
📖 死海文書(Dead Sea Scrolls)
1947年以降、クムラン洞窟で発見された紀元前2世紀〜1世紀の写本群。旧約聖書の多くの巻が含まれ、マソラ本文との一致が非常に高いことが証明されました。
> ✅ 例:イザヤ書の完全写本が発見され、現在の聖書と99%以上一致!
🇬🇷 セプトゥアギンタ(七十人訳聖書)
紀元前3世紀頃、アレクサンドリアでヘブル語聖書がギリシャ語に翻訳されました。これは新約聖書時代のユダヤ人や初代教会で使われた旧約の基本版。
> イエスや使徒たちが引用する旧約の多くは、このギリシャ語訳に基づいています。
🇷🇴 ウルガタ訳(ラテン語)
4世紀、ヒエロニムスがギリシャ語やヘブル語から翻訳。カトリック教会の標準訳。
ユダヤ教では、紀元後1世紀末のヤムニア会議などで、旧約聖書の範囲(39巻)が認定されたとされます。
キリスト教では、教派によって旧約の巻数が異なります:
| 教派 | 旧約の巻数 | 備考 |
| プロテスタント | 39巻 | ヘブル聖書と同じ内容 |
| カトリック | 46巻 | 外典(第二正典)を含む |
| 正教会 | 最大51巻 | エノク書なども一部採用 |
今日、旧約聖書は1000以上の言語に翻訳され、数十億冊が印刷・デジタル配信されています。その保存には、驚くほどの正確さと敬虔さが見られます。
📚 例:現代の主な翻訳
・新共同訳(日本)
・新改訳(日本)
・ESV(英語)
・NASB(英語、直訳重視)
・LXX(現代ギリシャ語訳)
まとめ:旧約聖書はどのように今に伝わったのか?
・口承 → 文書 → 写本 → 翻訳 → 印刷・デジタルという段階で保存。
・ヘブル語の原典は、マソラ学者によって極めて厳密に伝承。
・死海文書によって、信頼性の高さが考古学的にも裏付けられた。
・セプトゥアギンタやウルガタを通じ、ユダヤ人以外にも広まり、新約聖書の土台に。
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